ウィーツはの中の石です。りますね。











「どうぞ」

「やったー!」






四月一日から渡されたもの。今日のおやつ。それは彼のお手製マドレーヌ。やったねやったね、とマルとモロと手を合わせる。四月一日の料理は好き。すごく美味しいから。

きっと、四月一日の料理には"想い"が入っている。前にさくらが言ってた。『お料理を一番美味しくしてくれるのは、食べてくれる人の事を想って作る気持ちだよ』って。このミセに来てから、そういう現実染みていないことが現実に起こることがよく解った。






「あらー、気が利くじゃない」

「調理実習で作ったんで、侑子さんたちにもおすそ分けです」

「たちにも?って事は他にも誰かにあげてきたのー?」

「ひまわりちゃんにー」






もー、聞いてくださいよさーん、と幸せそうにひまわりちゃんの話をする四月一日。解る解る。ひまわりちゃん可愛かったもんね。私が有無を言わさず四月一日の学校に送り出されたあの日、幸運なことにあの日にひまわりちゃんと百目鬼くんのお二方に遭遇することができましたのよ!(HOLIC主要キャラであろう二人に同時にだよ!)
で、その後もちょくちょく二人とも会えてるんだなー、これが。ひまわりちゃん可愛いよねー、同感だよー。






「・・そう・・・ひまわりちゃんに、ねえ・・」






意味深に呟く侑子さんに、四月一日は気付かない。今日のひまわりちゃんの可愛さについての話を延々としている。『HOLIC』の細かいところはよく覚えていないけど、確か『ひまわりちゃんは四月一日にとっての運命の人ではない』とかなんとか。






「それじゃあ、それ食べて待っててください。今夕飯の準備するんで」

「宜しくー」






さっきの意味深な表情はどこへやら。上機嫌でお酒の準備も忘れずにー、と四月一日を見送る侑子さん。本当にお酒好きだよねー、この人。






「って、実況してる場合じゃない!四月一日ー、私も手伝うよー」






そう言って四月一日の後を追いかけた。











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10.03.01
加筆修正:11/02/17