ありがとう




















ほんの数日だったけど

















すごくすごく楽しかった。
















本当は叫びたいくらい
















誰かに助けを求めたいくらい死ぬのなんて嫌。


















それでも・・・














「アバタケタブラ!」
















ああ、人間って


















なんて儚いんだろう











クラの日と











《シリウス!》






ふとあいつの声がした気がした。それでも周りにはの姿なんてどこにもない。いるのはジェームズ達数人に、本部に集められた騎士団のメンバーだけ。






「どうかしたかいシリウス?」


「あ、いや・・・なんでもねえ」






オレが辺りを見回しているのを変に思ったジェームズが声をかけてきたが、何をしてるかなんて言えるか。自分の恋人の声がしたんで探してましたー、なんて言ったら隣にいるリーマスに黒い笑顔で、この非常事態に惚気るのは止めてくれる、って言われるに決まってる。


オレが軽くため息をつくのと同時に部屋にダンブルドアがゆっくりと入ってきて、全員がよく見渡せる場所へと行き止った。






「皆、よく集まってくれた」


「先生、一体何が起きたんですか?」


「おお、ジェームズ。実は・・・皆にとても悲しいお知らせがあるのじゃ」


「悲しい知らせ・・・?まさかっ、誰かがデス・イーターに!?」


「リーマス落ち着いて。残ってる騎士団のメンバーは全員ここにいるからそれはないよ」






そうだね、と言って肩の力を抜いたリーマスを見てからダンブルドアは扉へと視線をやった。






「実は、わし等の仲間として勇敢に戦ってくれていた女性がいるのじゃ」






その視線を先を見ると、扉をくぐるキングズリーともう一人、キングズリーに横抱きにされて入ってきた女がいた。キングズリーはダンブルドアの隣に膝をつき、その女をそっと降ろした。


それは、知ってる顔なんかじゃなくて、今日オレが探していたやつだった。






!?」






駆け寄って触ったの身体は、






「・・・・・?」






冷たかった。






「・・・おい・・・、だよな・・?なあ、おいってば!」






身体を持ち上げてゆすっても、何の反応も返ってこない。ただ力なく首が揺れるだけ。温もりも、生気も全く感じられなかった。


まるで、死んでいるみたいに。






「・・・先生、彼女は?」


「彼女は。この数ヶ月間、ヴォルデモート側にスパイとして入っていてくれた、騎士団の仲間じゃ」






騎士団の、仲間?


ちょっと待てよ。






は日本人とイギリスのハーフで、ハッフルパフの出じゃ。ジェームズ、君達と同期のな。彼女にはワケあって向こう側にスパイとして入ってもらっていた。じゃが・・・」


「・・・・・こいつは、人間、なのか?」






、お前はサクラの精霊じゃなかったのか?

精霊って死なないんだよな?

早く、早く目覚ましてくれよ。

そんなタヌキ寝入り、オレには通用しない。






「・・・そうじゃ。シリウス、から手紙を預かっておる」


「・・・何だよ、それ・・・手紙って・・・さも遺言書みたいな言い方じゃねえか・・・っ」


「・・・わしからは何も話さないという約束じゃ。きっと、この手紙に全てが書かれている。この子の最後の言葉じゃ。読んでやってくれないかのう」






"最後"?

昨日まで元気だった。

それなのに、昨日の今日だってのに最後ってどういうことだよ。



なあ、



早く、早く起きてくれよ。



こんな空気耐えらんねえ。

皆お前が死んだ、なんていう空気を出してやがる。

早く起きて嘘だ、って言ってくれよ。

何でもい。

最近精霊の間で流行ってるジョークだとか。






なあ、



オレの心の叫び、聞こえてるか?










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09.04.09