「・・・・へー、やっと尻尾を出したね。やっぱり僕が沖田総司だって知ってたんじゃない」
「・・・・え?あんた本当に沖田総司役なの?」
「言ってるでしょ。僕が正真正銘の沖田総司だって」
・・・・・・・わっつ?
自由に生きろ
「とりあえず・・・」
そう言いながら目の前の男(自称:沖田総司)は刀を持っていない方の手を私の方へ伸ばしてき、その手は胸元へ、そして制服のネクタイへ・・・・
「って!何すんだこの変態!!」
「変な勘違いしないでくれる?君みたいなお子ちゃまな体になんて何にも反応しないよ。これは縄代わり」
今手元に縛れそうなのこれしかないもん、とか言いながら私からとったネクタイで私の手を縛り始めた。
「ちょっ!なんのプレイだよ!つーか今さらっと酷いこと言われた!」
「ぷれい?まあ意味は分からないけど、暴れると斬るから大人しくしててね」
有無を言わさない視線でそう言われた。やっぱり怖いこの人。この目怖い。お家帰りたい。いくらイケメンでもこんな変態とはちょっとお付き合いはしたくないよー。
「つーかそもそも言葉通じないしな・・・」
「・・・何か君さ、ここまで来ると相当仕込まれてる凄い子って気がしてくるよ」
私の手首を縛りながら自称:沖田さんは意味分からないこと言った(いや、最初からこの人意味分からんかったけど)。
「えーっと・・・どういうことでしょう?」
「間者としてバレないように相当演技を叩き込まれたんだね。刀向けられても命乞いとかしないし、何も話さない。流石に顔切ったときは動揺してたけど」
「いや、まあ私は高校三年間演劇部でしたけども。叩き込まれたっていうよりは寧ろ私が後輩達に叩き込んでた気が・・・・って違くて。患者は寧ろお兄さんの方でしょ(精神的な意味で)」
「僕が間者?何それ面白い冗談だね」
「いやいや冗談じゃなくて。言っちゃ悪いですが、本当にお医者さんに診てもらうことをお勧めしますよ。(精神の方のね!)」
「・・・・・・・君、漢字間違ってない?僕が言ってるのは間に者って書く間者だよ?」
・・・・・うわあ。←もうダメだと思っている
「・・・・あー、はい。そうですよね。お兄さんは新選組マニアなんですよね。沖田総司演じてるんですもんね、病人の患者よりスパイの間者の方が新選組では使うんですよね、分かります」
「・・・僕さ、君と喋ってるとイラってくるんだけど。土方さんが拷問する時は僕も同席させてもらお」
「私も、お兄さんイケメンで目の保養になるけど果てしなく重度過ぎてイラっとくる。せめて話しくらい普通にしてほしい」
「僕これでもけっこう丁寧だよ、間者相手にも関わらず。先ずそこに感謝してほしいくらいだよ」
えー、ちょっともうこの人本当にダメだ。てか今から本当に新選組の鬼の副長である土方さん?の所に行くらしいけど、どうしよう。この人の仲間でしょ?
話 し 通 じ る か な 。
ほら、さっさと立って、という声とともに無理やり立たされた。いや、その前にその刃物早く仕舞えや兄ちゃん。
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・何ですか。やっぱりあんた変態ですかこのやろー。制服萌えするタイプですか」
自称:沖田さんは私を立たせた後、上から下まで私を改めて見ている様子。そんでもって視線が止まったのは足。つーか太もも部分。何だ、変態だろうがイケメンに変わりないんだからそんな見るな。緊張する!
「・・・君さ、もしかして僕を色仕掛けかなんかで落としに来たわけ?白昼堂々と」
「は?何で私があんたを色仕掛けなんかで落とさにゃならんの。気味悪いこと言うな」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
何 こ の 沈 黙 。
目の前の人めっさ笑顔なんですけど。笑顔なのに怖いんですけど。
『やっぱり今からここで斬ろうかな』って目してるんですけど。つかこの人なら本当にやりそうなんだけど(実際顔ちょびっとだけど斬られたし)。それは勘弁して欲しい。
いくら自己治癒力が人より何倍も上とは言え、ざっくりいかれたら回復する暇もなくおじゃんだと思う。
「拷問の時、覚えておいてね」
「(えええええええ拷問って本当にするの、ねえ!?)」
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(11.01.14)